村の鍛冶屋とみんなの鉄工所
こんにちは。サニーサイドスタジオのたかしまです。
9月になりました。
現在2階ショップ部分のオープンに向け、スパートをかけています。
正式オープンの日にちは9月中旬予定です。また日にちが決まり次第お知らせします。
ホームページの準備や看板製作等相変わらずバタバタしていますが、今日はちょっと僕の頭の中をお話しさせて下さい。
僕がサニーサイドスタジオでやりたい事の一つに「みんなの鉄工所」というものがあります。
サニーサイドスタジオでは金属で物を作って欲しい人や、修理をして欲しい人の為に依頼をお受けしています。
一見、普通の事のようですが、従来の鉄工所というのは気軽に訪れる事のできる場所ではありませんでした。薄暗く怖い印象を持っている方も多いのではないでしょうか。
今までは金属のことで困っていてもどこに頼んで良いのか分からないし、どのように頼んで良いかも分かりませんでした。
だからもっと明るくて入りやすく、金属の事を気軽に相談できる場所「みんなの鉄工所」が近くにあれば人の役に立てるんじゃないかと思うようになりました。
このように考えるようなったのは祖父の影響があります。
母方の祖父は田舎で小さな鍛冶屋を営んでいました。
近所の人達から頼まれて農作業に使う鎌や鍬を修理して生計を立てていましたが、街で安価な農具が入手できるようになってからは「村の鍛冶屋」としての仕事は少なくなりました。それでも祖父は街に出られない高齢者や、使い慣れた道具を末長く使いたいという人の為に、細々と鍛冶屋を続けていたそうです。
祖父が住んでいた集落は山あいにあり、隣に民家も無いような田舎です。
以前は川沿いの県道に数件の鍛冶屋が軒を並べ、腕を競っていましたが、時代が変わり仕事も後継者も減り、どんどん廃業していったそうです。
それでも祖父が最後まで仕事を続けたのには「仕事を通じて地域や人の役に立ちたい」という気持ちがあったからなのだと思います。
幼い兄と僕を工房に入れ、近くで仕事を見せてくれたのもそういった姿勢を見せる為だったのかなと感じています。
(火花が飛んで危ないので祖父は覗き窓付きの盾を作ってくれました)
サニーサイドスタジオは明るく「いらっしゃいませ」とお客様を迎える鉄工所です。
金属製品を作るには様々な工具や溶接の技術が必要です。誰もが簡単に出来ることでは無いからこそ、敷居を作るのではなく、相談し易い場所にするべきだと思っています。
祖父が「村の鍛冶屋」として活躍していたように、僕もサニーサイドスタジオを「みんなの鉄工所」として気軽に訪れる事の出来る場所にしていきます。
どんな製作や修理もなんでも来い!と言える程の実力はありませんが、幸運な事に良き相談者や専門家に恵まれています。僕自身少しでもできる事を増やし、人の役に立てるよう頑張りたいと思います。
なんだか決意表明みたいになってしまいました…。
ただサニーサイドスタジオはどんな考えで仕事をしているのか、お伝えしたいと思いブログを書きました。
少しづつ涼しくなってきましたね。
本格的に秋がはじまる前にはオープンさせたいと思います。
修理や製作依頼は随時お受けしていますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
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